- 岡本 洋平
第19回 販促費、かけてますか?
第19回は、よくコスト削減のやり玉にあげられる「販促費」についてお話をしたいと思います。
販促は企業にとって絶対に必要なものです。
なぜなら、知られていない商品やサービスは「存在しない」のと一緒であるからです。
しかし、販促費は時に無駄なコストとなってしまうことがあり、コスト削減の対象となるケースもあります。
確かに効果のない販促は無駄なコストですが、しかし販促をやめると今度は存在しないものとなってします。
このあたりの線引きが難しく、「なるべく費用をかけずに最大限の効果を得たい」というのが皆さんの本音であるかと思われます。
そこで、私が検証した中で費用対効果に優れる販促方法を三つご紹介したいと思います。
一つ目は「名刺」です。
社会人であれば毎日のように名刺を交換する機会がありますが、この名刺を効果的に活用している方は意外と少ないです。
または活用していても「ゴチャゴチャしていて読む気がしない」名刺もたまにあり、これは一時期流行ったブランディング名刺の影響であるかと思います。
では販促に効果的な名刺はどのようなものかと言いますと、端的に「自分が何者か、なぜその商品やサービスを提供するのか、その商品やサービスを手に入れるにはどうすればいいか」だけを訴求すれば十分に効果を得られる販促ツールになります。
例えば「自分の経歴、商品やサービスへの想い、自社の歴史」→「商品やサービスを通じてお客様に〇〇を提供する」→「商談の流れや購入先、自社のWebサイトなど」
これを書くだけでも初対面の印象や記憶の残り方が全く違います。
二つ目は「自社Webサイト」です。
要はホームページのことですが、これは名刺とセットで活用することで大きな効果が得られます。
名刺を受け取った方はまず検索をします。
その時に自社Webサイトの更新が滞ったり、またはデザインが一昔前のものだったりすると、訪問客は必ず悪い印象を持ちます。
これはセルフブランディングにも言えることですが、自社Webサイトを最新の状態で綺麗に保つことはとても重要になります。
今は便利な時代ですので、月に1000円もあれば自分でデザイナーレベルのサイトを簡単に作成できます。
私はWixというサービスでWebサイトを作成していますが、3日もあれば簡単にサイトを作成できますので、皆さんも是非試してみてください(他にJimdoもお勧めですが、直感的に操作ができるのはWixのほうが優れています)。
三つ目は「SNS広告とオフライン広告」です。
例えばSNS広告に代表されるのはFacebook広告ですが、これはターゲットを詳細に絞ることができますので、広告のムダ打ちを最小限にすることができます。
このSNS広告で自社の認知度を高め、イベントなどでオフライン(実社会)の集客につなげます。
そこで得られた見込み顧客リストに今度はパンフレットやチラシを配ることで、ただ単にチラシを撒くよりも費用対効果を高くすることができます。
最近では「インスタグラム広告」や「こくちーず」など便利なサービスも増えてきましたので、ご自身の商品やサービスに合わせて活用してみましょう。
これら三つを柔軟に活用することで販促の費用対効果は高まりますが、一つだけ忘れてはいけないのが「販促は共感を得るために行うもの」という前提概念です。
自社の商品やサービスを売るために販促するのではなく、まずは「共感」を得ることを目的とすることが重要です。
そうすることでLTV(顧客生涯価値)の高い固定客を獲得できる可能性も高くなり、結果的に新規顧客への販促費も削減できます。
いかがでしょうか。
販促費は企業が生き残るにあたり、絶対に必要なコストです。
ですので、その効果を最大限に得るために上記三つの方法をぜひお試しください。